現在よく用いられているスマブラ勢の非公式オフライン大会(オフ大会)でのルールについて、例を挙げながらざっくり説明します。
スマブラ勢のオフライン大会とは
スマブラ勢にとってオフ大会はどういった立ち位置か、基本的な内容は以下の別ページを御覧ください:
→ 参考:『スマブラ競技シーン・大会を楽しむには』
概要
スマブラ勢のオフ大会は全国各地に存在します。大体の形は日本に限らず世界共通です:
- 事前エントリーを済ませれば誰でも参加可能
- 進行:トーナメント方式
- ゲーム内ルール:1on1, アイテムなし, ステージ多数
スマブラのオフ大会は個人戦(いわゆる「アイテムなしタイマン」)で開催されることが大半です。
プレイヤーは、ゲーム内に存在する大量のファイター(=使用キャラクター)から誰を選んで練習して来るか、そして大会ルールで採用される複数ステージの内からどこで戦うかが勝敗を分けます。大会ルールはこれらを考慮した内容となっています。
トーナメント方式
大会の進行は、1対1の試合で勝ち進むトーナメント方式です。予選ではブロック別に総当り方式をすることもありますが、途中からは必ずと言って良いほどトーナメント方式になります。
トーナメントの中でも「ダブルエリミネーション方式」(もしくは単に「ダブルエリミ」)という形式を用います。
※ダブルエリミネーション方式:日本語で一般に言う「トーナメント」は「シングルエリミネーション方式」であり、一度負けたら敗退です(いわゆる甲子園, ウィンブルドン等)。ダブルエリミネーションではこの通常のトーナメントに加えて、一度負けても敗者復活のためにもう一つ「一度だけ負けた人」を配置したトーナメント表(通称「敗者側」)が用意されます。この「敗者側」で敗れると、その日の大会から敗退となります。
外部の説明では例えばこちらのwikiをご参照ください。
各試合は一般的に「2本先取」(略称「2先」「にさき」)で行われます。用語としてアメリカ式に “Bo3” と呼ばれることが多いです(Best of 3 の略, 「三番勝負」に同じ)。たまに大会の決勝付近は「3本先取」で行われますが、これは “Bo5” と呼ばれます(Best of 5 の略, 「五番勝負」に同じ)。
各試合の流れ
大会では対戦相手が決まると指定された席に着き、持参したマイコントローラーをゲーム機にセットすれば試合が始まります。
① 相手と挨拶をすると、じゃんけんをします。じゃんけんの勝敗がステージ選択に影響します。
② 例えば東京で開催される大会『ウメブラ』のステージリスト(上図)を参考に用います。一般的にじゃんけんで勝った方が、大会ステージリスト5つの中から1ステージを消します。続いてじゃんけんで負けた方が残りのステージから2ステージ消します。最後に、じゃんけんで勝った方が残った2つから1つを選び、そこで1ゲーム目はプレイすることとなります。
③ 1ゲーム目が終了しましたら、2ゲーム目で用いるステージを決めます。2ゲーム目以降は選択できるステージが増えます(今回のウメブラの場合、上図に描かれた2つが追加)。
直前のゲームで勝ったプレイヤーは、合計7ステージから2ステージを消します。それを受けて先程負けたプレイヤーが、残り5ステージから1つ選択します。そのステージで2試合目は開始です。
(直前のゲームで負けたプレイヤーがステージ選択にかなり自由を持てるため、直前で勝ったプレイヤーは不利です。)
④ 大会ルールが2本先取の場合、先に2勝したプレイヤーが出ましたら試合決着です。決着がつかなかった場合は3ゲーム目を行います。その場合も③と同様にステージ選択を行います。大会ルールが3本先取以上の場合も、勝者が決まるまでこの手順を繰り返します。
大まかには以上です。
大会に依って、ステージリストであったり、どのタイミングでファイターを選択するかがルールで異なります。
そのためプレイヤーは、自分が出場する大会に応じて普段練習で採用するステージも変わります。地元の大会であったり、直近に出場する大型大会など、しっかり適応しなければいけません。
結果を受けて
上の過程を繰り返して、プレイヤーは敗退となるまで試合に参加します。優勝者が決まればその日の大会は終幕です。
大会の結果は、トーナメントのウェブサイトから見られることが多いです。また、日本の大会ならば Smash Record というサイトに記録されているものが多いです。
優勝者は勿論注目されますが、スマブラ勢にとっては Top8 も共通認識として特別視されます。「彼はあの大会で Top8 だった」という話のネタは多く用いられます。海外では複数日にわたり開催される大会も多く、最終日の日曜は Top8 の試合のみを開催するという設計もあります。Top8 に残ったプレイヤーのためだけにホールが貸し切られ、壇上がセットされます。
(「ベスト8」ではなく “Top8” という呼称が一般的です。)